PC不調の間に少し書いていた小話の前半です><
一応ちはる

がエドワード

とマルティナちゃん

の恋の応援をし始めたあたりの日常の1コマのつもりで書きました(;´∀`)
ファビウスさん

と続きには多分エミリオ兄さん

も出す予定…です(^-^;)
やっちゃった感が半端ないです。
言わずもがなヘタな文章ですが、愛はこもってます…。
ちはるが押せ押せな子みたいですが、相手がエドワードだからでございます( ー`дー´)キリッ
しょうがないから見てあげようと心の広いお方は「続きを読む」からどうぞお願いします。
***
それはちはるの一言から始まった。
「‘‘俺‘‘って格好いいよね」
「……は?」
仕事終りの酒場(まあ俺は仕事してないがな!)。
偶然会ったちはると一緒にテラス席に腰掛ける。
そして注文したコロッケにかぶりついた瞬間のさっきのちはるの言葉だ。意味わからん。
「自分の言い方がね、‘‘俺‘‘っていう言い方格好いいなって」
ちはるの補足に理解する。一人称の事か……ん?俺=俺(オレ)。
何だ、俺が格好いいってことか。回りくどいこといわずに直接言えばいいのに。ふっ可愛いやつめ!
とか考えていたら真顔のちはるに「いや、エドワードじゃないから」と言われた。
…何故バレたと思ったら、どうやら全部声に出ていたらしい。周りの視線が痛い。
「エミリオさんとか、ブレソール君のことだよ!ブレソール君はどっちかって言うと可愛いけど」
「ふ~ん」
「ファビウスさんがもし、‘‘俺‘‘なんて言ったら、もう!めちゃくちゃ格好いいだろうなぁ。今でも十分以上に素敵なのに!」
「…そうかい」
「でもファビウスさんはファビウスさんだから素敵なんだよ!優しくて穏やかで、ふんわりしてて……」
「‘‘笑顔が素敵すぎ!‘‘なんだろ?」
「そう!そうなの!エドワード、分かってる!!」
この会話。今まで何度繰り返したことか。もう耳タコだ。
ちはるの ‘‘ファビウスさん‘‘ 話は。
ファビウスは、俺の昔馴染みにして、ちはるのコイビトだ。
昔からのほほんとしていて、何かに執着する事のない奴だったが、今年移住してきたちはると付き合い始めたらしい。
今まで浮いた噂一つないやつだったから、相手は一体どんなやつだと気になって偵察…いやいや、違うぞ。
別に張り合ったりはしてない。断じてしてない。ただファビウスの兄貴分として相手が気になっただけだ。
そんなわけでファビウスの彼女(後で分かったが、この時まだ2人は付き合ってはなかったらしい)に声をかけたわけだが、ちはると話して納得した。
ちはるは好奇心の塊みたいなやつで、とにかく良く喋る。気になることを尋ね、調べ、そして突撃する。
きっとちはるの方からファビウスに話しかけまくったんだろう。あいつは滅多なことがない限り、他人へ自分から行動は起こさないやつだし。
それからもちはるのノロケ話は延々続いた。俺は適当に相槌を打ちつつ聞き流す。
ふっ……1年近くの付き合いでもう慣れたもんだぜ。
そしてその日は何事もなく終わった。‘‘俺‘‘話はこれで終わったはずだった。
…あぁ、今なら思う。あんな事言わなきゃよかったんだ俺。と。
***
「……てな、ちはるが言ってたぞ。ちょっとやってみたらどうだ?」
翌日。昼過ぎの南通り(川沿い)。釣り糸を垂らしながら、俺は隣のやつに昨日のあらましを語っていた。
隣で俺と同じように釣り糸を垂らし、釣りを楽しんでいるやつ…ファビウスは、ぽかんとした顔で俺を見ている。
まずはこの状況から説明しよう。
今朝、俺は珍しくも張り切っていた。仕事をするために、だ。
自他ともに認める仕事しない男である俺が何故こんなに張り切っているのかというと、それはひとえに‘‘愛のため‘‘と言わざるをえまい。
現在俺が思いを寄せるマルティナ・カルモナさん。彼女の好みが「仕事が出来る人らしい」という情報を入手したのだ。
他でもないちはるから。
最近のちはるはありがたい事に、俺の恋路を応援してくれているらしい。デートの誘いや、マルティナさんとの会話が盛り上がるようにサポートしてくれている。
マルティナさんは、独身男共の憧れの的だ。
彼女に思いを寄せる男は数知れず......。
かくいう俺もその一人である。だが、一度マルティナさんと遊びに行く約束はとりつけられたものの、そこから先が続かない。
まず、マルティナさんの予定が空かないのだ。誘えなければ進展など望めるわけもなく、ただ毎日一言の挨拶を交わすだけの日々。
そんな状態の時のちはるの応援。正直言って、非常にありがたい!!
と、そんな経緯を経て、””仕事ができる男””になるためいそいそと釣り道具を持って出かけたのが朝。
まずフェイの森に向かったのだが、いかんせん森の渓流は人が多い。
獲物を横取りされること多々、さらに釣り人の方々からの視線が痛い。
……なんだよ、そんなに俺が釣りをしているのが不思議か!!?……いや、不思議だろうな。うん。俺が悪かった。
結局釣り人からの視線に耐えられず、森を後にし、その後ラナンの橋でも同様の状態になり(というか橋は森より酷かった)、流れ流れて下流まで来たところ、見知った背中を発見したのだった。
あの見慣れた赤毛のくせ毛。間違いない。俺は天の助けとばかりにその隣に滑り込んだ。
その赤毛。もといファビウスは横に並んだ気配に顔を上げたものの、それが俺だと気付くと笑みを浮かべ、次にはもう釣り針に視線を戻していた。
……さすがファビウス。何で普段働かない俺が釣りをしているのかとか、何で自分の隣に来るのかとか、さっきから突きささる(俺に)「なぜあんたがいる」的な周囲からの未確認生物を見たかのような視線も気にしていない。
俺が一人だと目立ってしょうがないが、こいつと一緒ならそれ程でもないだろう。
幸い下流のここには上流程釣り人もいないようだし。
これでやっと釣りに集中できる……俺はファビウスと同じように川べりに腰掛けると釣り糸を垂らしたのだった。
しかし、普段走り回っている俺はこの釣りの「待ち」の時間がむずがゆい。
その上隣に知り合いがいるとなれば話しかけたくなる。
更に、そういえばちはるからファビウスの話を聞いたな、と思い出してしまえばもう無理だ。
俺は釣りの開始早々に、隣のファビウスに話しかけたのだった。
話題は当然、昨日のちはるとの話だ。
そして現在に至る。
***
「……ちはるさんが?」
やっと脳が動き出したらしいファビウスの声に俺は大きく頷いた。
誤解を与えないよう、「お前はお前のままで十分素敵なんだってノロけてたけどな」とも付け加えた上で、
「あいつ、男らしい話し方も好きなんじゃないか?」
とアドバイスしておく。
いつもちはるにはマルティナさんの事で世話になっているからなあ。たまには俺も可愛い妹分のために、一肌脱いでやるか!という俺の心遣いだ。
良いことしたなぁ、と俺は満足していた。そう、この時は。
まあ急に話し方を変える事は無理だろうが、一度だけでもファビウスの”俺”セリフを聞ければちはるは喜ぶんじゃないだろうか。
ファビウスは少しの思案顔の後、「……”俺”?」と呟いた。
多少なりともやる気にはなっているようなので、もうひと押しとファビウスの従兄の名前を出した―――
「ちはる、エミリオの事が好きだろ?あの懐きようはすごいからな。あと最近移住してきたブレソールってやつの事も気にかけてるみたいだし。あいつら2人とも”俺”って……」
―――のだが。
”エミリオ” と聞いた途端、ファビウスの顔が固まった。見事に。
俺はこの時暢気にも、「
美形……いやいや、多少顔が整ったやつの真顔って迫力あるもんだなあ」とか思っていた。
しかし、釣り糸が引いているにも関わらず反応しないファビウスに我に返る。
「おい、ファビウス糸引いてるぞ!」
「……。」
「……ファ、ファビウスさん…?」
「……。」
反応なし。
普段から感情表現が激しいとは間違っても言えないような奴だが、「これはいつもと違うぞ」と俺の第六感(多分)が告げている。
一陣の風が、俺らの間を吹いていった。
……あれ?もしかして地雷踏んだ??
(続いたり(汗) )
[2回]
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